【京都検定】古都学び日和

癒しと気づきに溢れる古都の歴史散歩

【京都 霊鑑寺】通常非公開。春の特別公開で迎えてくれる椿の数々。

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下段左の深紅が「日光椿」(じっこうつばき)。後水尾上皇遺愛の椿です。

(訪問日 2020年3月22日)

庭園に入ってすぐのところに日光椿の木があり、見事な満開でした。見惚れてしまって、写真を撮るのを忘れてしまいました。3年目にして初めてタイミングよく見られたのに…

 

春の特別公開は、毎年お彼岸の頃から約2週間です。できれば公開後早めに訪問する方がたくさんの種類の椿が見られると思います。

 

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銀閣寺から南禅寺に至る哲学の道(琵琶湖疏水)。その中間地点を東へ上ったところにあります。

左京区鹿ケ谷にあるので、「谷御所」(たにのごしょ)、「鹿ケ谷比丘尼御所」(ししがたにびくにごしょ)とも呼ばれます。後水尾上皇が、皇女多利宮(たりのみや)を比丘尼(得度した尼僧)にして入寺させたことに始まります。

 

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霊鑑寺は「霊験あらたかな鑑(かがみ)」からその名がつけられました。本堂の如意輪観音(外から拝むので遠いのですが)の蓮華座下部に置かれていた丸い鏡に因むそうです。

この如意輪観音は、恵心僧都源信作で、後方の如意ヶ嶽にあった如意寺(廃寺)の本尊でした。如意ヶ嶽の一部が送り火のおこなわれる大文字山です。つまり、霊鑑寺は大文字山からの稜線上にあるのです。

 

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稜線を活かしているので、高低差がある美しい庭が形成されています。

今回は美しい苔庭と椿の写真をメインにお届けします。アートそのものの世界です。

 

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苔の種類も様々でした。

 

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雨がポツポツ降り出しました。

 

この後、蔵の屋根の下に設けられた腰掛に座って庭を眺めました。ちょうどよい雨宿り。

サアーーーッという心地よい雨音、高らかに繰り返されるホ~ホケキョ、鳴き交わす他の鳥たちの澄んだ声、そして…

ゴオ~ン … ゴォ~ン と鐘の音まで。

この時の三重奏はこれからも忘れないと思います。

 

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雨が止みました。花びらの絨毯のきれいだったこと。

 

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こちらが月光椿(がっこうつばき)。日光椿と同じ形ですが、花芯が白いのが特徴です。

書院の中から見られます。

書院では御所人形などの寺宝や、狩野永徳円山応挙の襖絵などが公開されています。

 

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さきほど降った雨で、より艶やかに。

 

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いつまでも見飽きることのない美しさでしたが、閉門の時間になってしまいました。

また来ます。

 

霊鑑寺から南へ歩くと、やはり椿の美しい大豊神社(おおとよじんじゃ)があります。

椿ヶ峰の麓にあり、そこから流れてくる御神水でも知られています。

摂社の大黒社には可愛い狛ネズミさんがいますよ。


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          ”霊鑑寺とセットで来てね!”